不登校の定義と平成26年度 男女別・小中高別データ分析
基礎知識
なにをもって”不登校”とするかを、文部科学省ではこのように定義しています。
「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童・生徒が登校しない、あるいはしたくともできない状況にある者(ただし、「病気」や「経済的な理由」による者を除く。)」
【引用元:児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査-用語の解説/文部科学省】
一般的には、病気や家庭の事情といった理由ではなく、子ども自身が学校に行かない、もしくは行けない状態のことを不登校ということが多いようです。
不登校である生徒の数は?
不登校の生徒数は1990年代に大きく増加し、2000年に入ってからも減少することなく、高い水準をキープしています。
小学生の不登校状況
平成26年度の調査では、小学生の不登校は全国で25,866人。小学生全体における不登校生徒の割合は0.39%となっています。
この割合は中学生・高校生と比較すると少ないですが、平成10年度より0.3%を超える状況が継続しています。
また、男女で比較してみると、1年生から6年生まで男子の方が不登校となる人数が多いようです。
中学生の不登校状況
平成26年度の調査では、中学生の不登校は全国で97,036人。中学生全体における不登校生徒の割合は2.76%と小・中・高の中で最も高い割合となります。
男女を比較すると、ここでも3年間を通して男子の方が人数が多いという結果に。中学1年生と2年生のタイミング で不登校の生徒数が大きく増加するようです。減少も維持もみられないため、1年生の時点で不登校となった場合、それが中学卒業まで継続する割合がある程度いることが想像できます。
高校生の不登校状況
平成26年度の調査では、高校生の不登校は全国で53,154人。高校生全体における不登校生徒の割合は1.59%と、中学生の次に高い割合です。
高校生の特徴としては、1年生の時が最も不登校の生徒数が多く、2年生3年生になっていくにつれ不登校の生徒数が減少していきま す。これは、不登校が解消されているわけではなく、義務教育ではない”高校”という特性上、留年といった措置が取られることもあり、別の学校への転入や退学という選択をする生徒が多いことが推察されます。
このコラムの著者
不登校サポートナビ 編集部
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