【アンケート前編】なぜ不登校に? 身近な大人ができるサポートとは
特集
2015年08月27日
中学生の37人に1人は不登校という調査結果があります。
【参考:学校基本調査-平成26年度(速報)結果の概要-/文部科学省】
不登校はもはや珍しい問題ではなく、誰でもちょっとしたきっかけで、学校に通えなくなってしまう可能性があるということです。
今回は、子供とも親世代とも接点の多い、習い事の先生68名に、不登校に対するアンケートを実施しました。その結果をもとに、身近な子どもの不登校について考えてみようと思います。
Q1、身近な子ども(自分の子ども、甥、姪、友人の子どもなど)が不登校となった場合、自分はどんな機関を頼ると思いますか?(複数回答可)
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1番多かったのは「公的機関」で32.4%、次いで「学校」、「カウンセラー」、「わからない」、「病院」となりました。
世代や子どもの有無にかかわらず、全ての区分で1位は「公的機関」
市役所や区役所、教育委員会などの公的機関に相談する人が多いようです。面談や電話、メールで相談できるところもあります。
お住まいの地区によって相談方法が異なるので、直接問い合わせて欲しいのですが、場合によっては子どもだけではなく、親のための自助グループなども紹介してくれます。
2番目に多い回答は「学校」
学校での様子はどうだったか、思い当たるフシがないかを聞くことができるので、学校は相談先のひとつとなるでしょう。
ただ不登校の原因がいじめやトラブルの可能性もあるので、相談することによっていじめが増長したりしないよう、本人とよく話し合ってからの方が良いかもしれません。
「カウンセラー」や「病院」
3位のカウンセリング、5位の病院に連れて行く時は、子どもの気持ちへの配慮を忘れないようにしましょう。
不登校になったあなたは病気なんだという前提ではなく、「気持ちを整理しに行こう」といった声掛けが大切です。
それでも子どもの気が進まないようであれば、まずは親御さんだけで相談することもできます。
どこに頼ればいいか分からない、という場合は、公共の相談窓口に電話で聞いてから探すのも、ひとつの方法です。
【参考:相談窓口情報 – ストップいじめ!ナビ】
Q2、子どもが不登校になる理由に、どんなものが多いイメージがありますか?(複数回答可)
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「いじめ」が34.9%を占め、1位となりました。2位以下は「友人関係」、「家庭環境」、「学校・先生」「勉強」と続いています。家庭環境が不登校の原因と考える人が多いというのは、普段から子どもやその親御さんと接する機会も多い習い事の先生ならではの目線かもしれません。
おわりに
アンケート結果はご自分のイメージと似ていたでしょうか。
後編では、「子どものしつけや教育で大切にしていること」の回答をご紹介。
子どもがいる人・いない人で違いはあるのでしょうか。ぜひ併せて読んでみて下さい。
このコラムの著者
きたざわあいこ
株式会社クリスク ライター
北海道出身。中学時代に約2年間いじめにあい不登校になりかける。高校では放送部に熱中し、その後大学へと進学。上京してはじめて、学校以外の居場所や立場の違う人と接し、コミュニケーションについて考えるように。現在は自分の経験を活かし、子供の悩みや進学に関する悩みについての記事を執筆。
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