愛知県(752万8500人)は、不登校経験のある生徒の能力や可能性を引き出すため、県立日進高等学校(日進市)に中学校を併設し、中高一貫の不登校特例校とすることを決定した。県立高校への併設型中高一貫教育制度導入の検討の結果、地域の教育需要に応じた中高一貫校の一つとして導入することになった。
年間総授業時間数を低減できる不登校特例校とし、不登校生徒が高校卒業まで安心してゆとりを持って学べるように中高一貫校としたのが特徴で、学び直し、少人数、個に応じた指導を学びの柱とする。併設する中学校は1学年1学級(40人)とし、中学校・高校を同時に開校する。
受入れ生徒は、通学を希望する不登校生徒を対象に、学校体験や面談などで決定し、募集人員の範囲内で年度途中の転入も可能とする予定。高校では不登校生徒が学びやすくなるよう、単位制への改編や通信教育による単位認定を検討。
メタバースやバーチャルリアリティを活用した教育支援を行うほか、きめ細かな支援のためスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、教員志望の大学生、学校と企業の橋渡しを行うキャリア教育コーディネーターの常駐化も検討する。2026年4月の開校をめざしている。