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不登校、引きこもりからの復学、進学ガイド

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「ネガティブなイメージ変えたい」不登校の子どもと親の会「Switch(転換)」を設立した女性の思い

学校の選択肢が増える一方で、学校に行っていない子どもたちが増えています。文部科学省の調べによると、最新の2019年度調査では、小中学校を30日以上欠席した児童・生徒は18万人を超え、過去最多を更新しました。そんな子どもたちの学びは、どうサポートしてあげればよいのでしょうか。
「子どもの学びを止めたくない」。そんな思いから、不登校の子どもや親が集まる会を立ち上げた女性がいます。富山県で活動する「Switch不登校の子どもと親の会」の代表、小澤妙子さんです。設立の思いや活動内容を聞きました。

■「学校はもういいから、次へ行こう」と決意

―設立のきっかけは?

現在小学校5年生の息子が、1年生の3学期から突然不登校になったことです。当時は私もなんとか学校に行ってもらいたいと思い、先生に相談しました。子どもは保健室登校をしたり、廊下で過ごしたり、学校に戻るためのいろんな指導を受けました。でもどうしても、教室に入れません。

そんな日々を1年ほど過ごし、「学校はもういいから、次へ行こう」と思うようになりました。今になって思えば、息子のHSC(ひといちばい敏感な子)の特性から、学校が合わなかったんだと思います。

■1200人の不登校の子ども どこに?

―「学校に行かない」と決めた後、どうされたのでしょうか?

学校以外の学びの場を求めて、いろいろな相談窓口、支援機関を訪ねましたが、県内に、学校以外で公的支援を受けて学べる場はほとんどありませんでした。そこで県外に目を向けたんです。すると学校以外にもさまざまな学びの場があり、子ども本人の興味や好きなことから、学びの範囲を広げるという学び方があることも知り、学校教育は多様な学びの一つなんだと思うようになりました。

一方、同時に疑問や怒りも感じるようになりました。なぜ義務教育なのに、学校を離れた途端にお金がかかるんだろう? なぜ不登校の子どもの学びを支える公的制度がないのだろう? 県内で1200人以上もいる不登校の小中学生たちは、どこで学んでいるんだろう?と。

富山は特に「不登校」はネガティブに捉えられ、隠してしまう傾向があり、家族だけで悩みを抱え込み負のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。それならまず自分からオープンにして声を上げよう、息子の学びの場を作ろう、そうすれば仲間が集まり、不登校のネガティブなイメージが払拭できるのではないかと考えたんです。

■強制しない 学びの場を提供

―そして2019年5月に、Switchを立ち上げられたんですね。現在はどのような活動をしていますか?

親同士で悩みや不安を語り合う「親の会」や、不登校支援者や関心のある方を交えた「不登校を考える会」のほか、子どもたちには居場所や学びの場を提供しています。

書道やスポーツ、農業、美術など、さまざまなプロジェクトがあります。どの場でも子どもたちに何かをするよう強制はしないので、家から持ってきたゲームをする子たちもいます。そして興味が湧いて、学びたくなったら参加しています。ここでは、子どもたちの学ぶ意欲を伸ばすことを心掛けています。

―活動をする中で、よかったなと思うことは?

あるお母さんは、子どもに「お母さん変わったね」と言われたそうです。学校に行っていないことをネガティブに捉えていると、家の中はぎすぎすしてしまします。多分、会に参加することで、考え方が変わってきたのだと思います。

会の名前「Switch(転換)」には、親の気持ちをSwitchする場、不登校の子どもに合わせた新しい学びスタイルにSwitchする場、子どもたちが気分をSwitchする場、など会の願いを込めています。そんな場を目指して、今後も活動していきたいと思っています。

(まいどなニュース/北日本新聞)

カテゴリー: 富山県

「本を読んで楽になって」不登校の経験を1冊の本に【新潟・長岡市】

新潟県の不登校の生徒や児童が、自らの経験を書き記した書籍『不登校宣言』が1月に出版され、2月23日、出版記念会が開かれました。

長岡市のフリースクール『あうるの森』に通う子どもたちが、“不登校”という経験から学んだ事などを書き記したもので、文字起こしや校正など、役割分担をしながら完成させました。
23日は出版記念会が開かれ、制作に携わった子どもたちが、本に込めた思いや、出版までの苦労を語りました。

【出版に携わった高校生】
「一番辛かったことは、自分の体験を話す事でした」
「不登校になる理由は、人それぞれだと思うけど、いま不登校の人にこの本を呼んでもらって、少しでも楽になってほしい、と考えている」

2019年度、全国の不登校の児童・生徒は18万人を超え、過去最多に。

『あうるの森』に通う子どもたちは、自らの経験や感じた思いを発信することで、同じ境遇の子どもたちの助けになれば、と考えています。
『不登校宣言』は、県内の書店やオンラインショップで販売されています。

カテゴリー: 新潟県

静岡県教委、夜間中学設置へ「学び直しの場」21年度協議

静岡県教委は、不登校で十分な義務教育を受けられずに卒業した人や、本国で義務教育を修了せずに来日した外国人らが通う夜間中学を設置する方針を固めた。3日、関係者への取材で分かった。2021年度から設置に向けた協議を始めるため、21年度の一般会計当初予算案に関連経費200万円を計上する。

夜間中学では通常の中学校と同じ科目で授業を行うが、生徒の実情に応じ、日本語学習に重点を置くなど、弾力的な教育課程の編成が認められる。静岡県教委は新たに協議会を設置して基本方針を策定し、設置校数や場所などを検討する予定。文部科学省は17年施行の教育機会確保法に基づき、全ての都道府県と政令市に夜間中学の設置を促している。

静岡県教委は昨年10~12月、静岡県内のニーズを把握するため、7カ国語でのウェブ調査を実施した。引きこもりの支援団体や国際交流協会を通じて呼び掛けたところ、計133人から入学を希望する回答が寄せられた。

静岡県教委義務教育課によると、入学希望者の出身国別の内訳は日本が20人だったのに対し、ブラジル50人、フィリピン21人、ペルー16人など、外国人が大半を占めた。居住地別では東部41人、中部32人、西部が56人と希望者が散在している実態も判明。年齢も10代から60歳以上まで幅広く、日本語の勉強や将来の就労、高校への進学などが希望の理由に挙がった。

<メモ>夜間中学 公立中学の夜間学級。戦後の混乱期に義務教育を十分受けられなかった人などを対象に、かつては全国で80校以上が設置されていたが、就学援助策の充実や社会情勢の変化に伴い設置数が減少した。近年は、不就学が問題となっている外国人や、不登校経験者の学び直しの場として注目が集まっている。2020年度の設置数は全国10都府県で34校。

カテゴリー: 静岡県

人と学ぶ場ふらっと 不登校児童・生徒向けに地域交流拠点を開設 本巣市で古民家を改装

教育学習事業を手掛ける、人と学ぶ場ふらっと(岐阜市長旗町1の1の1、加藤隆史代表、電話058・267・6186)は、本巣市内に児童・生徒が地域交流を行うための新たな拠点を設置する。

古民家を改装して開設、地域交流のほかビジネスの立ち上げなどにも挑戦する場とする計画。

カテゴリー: 岐阜県

無料の学習支援塾、一人親家庭の味方に 岐阜

「何万円もかけて(民間の)学習塾に通わせるのも難しい。ここで勉強する姿勢を身につけてほしい」

昨年12月下旬。岐阜市のNPO法人が運営する「ポポロ学習支援室」に中学1年の長男を通わせる母親は、こう話した。
40代のシングルマザー。長男は昨年、コロナ禍の休校のなかで小学校を卒業した。中学に入っても休校があり、環境の変化に慣れない様子だった。勉強についても、「まだ習っていないから課題ができない」とこぼすようになった。
そんな折、母親は病気で1週間ほど入院した。離れて過ごす間に、長男は深夜までオンラインゲームにのめり込むようになった。
「コロナの休校と進学、(自身の)入院も重なった。宿題をみてあげられず、一人親なのが子どもに影響したのでは」。母親は気をもむ。長男が昨夏から支援室に通い始めて「頑張ってね、と声をかけてもらえるのがありがたい」。
支援室を運営する「仕事工房ポポロ」では、週3回、昼間は不登校や引きこもりの若者らのフリースペースを開き、夜は小中高校生らを対象に無料で学習支援をしている。
高校1年の男子生徒は、勉強の合間に休憩室で漫画を読むのも楽しみにしている。「ここでは自分がやりたい勉強もできるし、息抜きもできる」
県によると、NPO法人や市民団体、社会福祉協議会などが開く学習支援の教室は、県内26市町に69カ所ある(昨年10月現在)。低所得や一人親の家庭を支え、発達障害のある子を受け入れる教室もある。
一方で、2018年に県内で実施された調査では、中学2年の子どもがいる世帯の67%が、無料の学習塾を「利用していないが利用したい」と答えた。一人親の世帯では77%にのぼる。調査では、所得が低い世帯で「大学まで進学することが困難」と考える子どもが多い傾向もうかがえた。
「学習支援教室をもっと増やせるように、支援を続けたい」と県の担当者。教室や子ども食堂などを立ち上げる団体に対しては、運営の経験者らをアドバイザーとして派遣している。
「生活を支えるために休みなく働き、子どもと向き合う余裕のない家庭もある。家庭だけでは解決できない問題があり、行政のトップは現場の声を大切にしてほしい」。ポポロの運営法人の理事長を務める中川健史さん(65)は、こう願っている。(高木文子)

カテゴリー: 学校・NPO情報

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