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不登校、引きこもりからの復学、進学ガイド

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不登校増加 学校の魅力高める指導を

不登校の児童生徒が増え続けている。令和4年度の文部科学省の調査で、全国の小中学校で29万9048人に上った。

10年連続の増加で過去最多を更新した。この増加に、フリースクールなど不登校の子供が学ぶ受け皿が足りないと心配する向きがあるが、本末転倒だ。学校を魅力ある場とすることが先決である。

調査では、30日以上欠席した不登校の小学生は10万5112人で全小学生の1・7%、中学生は19万3936人で全中学生の6・0%だった。

前年度比で約2割増えた。この要因は新型コロナ禍で子供の生活リズムが乱れやすい状況が続いたことが挙げられる。

加えて最近は、「無理して学校へ行く必要がない」との考えが、保護者などに広がっていることが指摘されている。

平成29年施行の「教育機会確保法」で、学校以外の多様な学びの場など不登校の子への支援がうたわれたが、休養の必要性が明示されたことなどが背景にある。学校に行かなくていいという意識は、学校と家庭の連携など、早期対応を阻んでいないか気がかりである。

不登校は、いじめや思春期の悩み、友人関係や家庭不和など複数の問題がからみ、対応が難しい。子供の変化やSOSなど兆候をつかみ、早期の対応が欠かせない。対応を怠れば不登校が長期化し、年長の引きこもりにつながるケースもある。

もともと学校現場には不登校対策で「無理に学校復帰を促すと逆効果」との考えが根強くある。それが誤解され、はれものに触るように放っておけば、子供は孤立化するばかりだ。

調査では、不登校のうち学校内外で専門家の相談や指導を受けた児童生徒は6割にとどまる。学校へ来ない教え子に、教員は見て見ぬふりをしていなかったか、いま一度、指導を見直す必要がある。担任教諭一人で抱え込まず、スクールカウンセラーなど専門家と協力し、組織的な対応も重要だ。

文部科学省は今後の施策で、不登校に対応した多様な学びの場の設置促進のほか、学校で過ごす時間の中で最も長い「授業」の改善をあげている。

何より子供たちの心を捉える授業で、学校本来の魅力を取り戻してほしい。それには教員の指導力が欠かせない。(産経新聞)


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