深刻ないじめから子どもたちを守るため、永岡文部科学大臣は、重大な被害につながるおそれがあるいじめが発生した場合は、学校から警察に通報するよう求める通知を、全国の教育委員会などに出すと明らかにしました。
昨年度、全国の学校が把握したいじめの件数は61万件を超えて過去最多となり、自殺や不登校などにつながった「重大事態」も705件と過去2番目に多くなっています。
こうした事態を受けて、永岡文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、重大な被害につながるおそれがあるいじめが発生した場合は、直ちに学校から警察に通報するよう求める通知を、全国の教育委員会などに出すと明らかにしました。
通知では「これまで生徒指導の範囲内と捉えて学校で対応し、警察に通報することをためらっているとの指摘もされてきた」として、こうした認識を改めるよう求めています。
その上で、学校だけでは判断が難しい場合も多いことから、警察と連携すべき事例として、
▽ゲームや悪ふざけと称して繰り返し殴ったり蹴ったりする、
▽無理やりズボンを脱がす、
▽自転車を壊す、
などの行為をあげています。
また、これらの事例にあてはまらなくても、学校から警察に積極的に相談や通報を行うことや、日頃から情報共有を図るため、学校と警察それぞれに連絡窓口となる担当職員を置くことなどを求めています。
(NHK)