兵庫県教育委員会は4日、2022年度の公立高校入試に向け、県内の国公立中学3年生を対象に実施した進学希望調査(9月1日現在)の結果を発表した。高校進学希望率は99・3%。県内公立高への希望者は3万7054人で、前年度より506人増加した。一方で、進学先として県外に本校を置く通信制高校を希望する生徒が1002人(前年度比216人増)となり、オンライン授業への志向もうかがえる。
対象となる中学3年生は4万4005人で、前年度比で905人増えた。増加は8年ぶり。うち、高校進学希望者は4万3691人だった。就職希望者は63人で同24人減。進路未定は130人で同6人増だった。
進学希望で、県外の私立高校を希望する生徒は前年度比131人増の1141人。県内私立は同44人増の2067人だった。昨年度から私立高の授業料が無償化(所得制限あり)された影響が考えられる。
希望者の増加が目立った通信制高校については、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自宅でオンライン授業を受けられる環境が選ばれている可能性もあるという。
公立高全日制の中では、専門学科の希望者が7298人(前年度比344人増)と増加幅が大きかった。科別でみると、商業科(同135人増)、理数科(同84人増)、農業科(同62人増)の順に多かった。
21年度の定員で算定した希望倍率は、農業(加古川市)の動物科学科が3・7倍と最も高く、市西宮(西宮市)のグローバル・サイエンス科が3・1倍、神戸(神戸市)の総合理学科が2・7倍と続く。同年度の定員を満たさない学校(全日制)は81校あった。
募集定員の発表は10月下旬の予定。(神戸新聞)