大分合同新聞によると、2010年度の大分県内のいじめ把握件数が2556件で、児童生徒千人当たりの件数が19.3件だったことがわかったそうです。これは全国で2番目に多い数値。しかし、学校側が解決と判断した「解決率」は71.0%にとどまり、全国平均(79.5%)を下回ったとのこと。
把握件数の詳細は、小学校1479件(2009年度比30件減)、中学校904件(同26件増)、高校172件(同21件増)、特別支援学校1件(同3件減)。いじめが原因で他校へ転校、もしくは退学したケースは11件でした。
いじめの内容としては「冷やかし、からかい、悪口」が全体の約65%を占めていました。近年よく見られるようになってきた「パソコン、携帯電話などによる中傷」は減少傾向にあるものの、以前よりサイトの種類や仕組みが複雑になってきているため、把握が困難になっているのが現状です。
県教委はスクールカウンセラーの配置拡大や年3回のアンケート、学校単位の個人面談などの対策を進めており、生徒指導推進室は「いじめを早期に認知する取り組みが実を結びつつある」と説明しているとのこと。
解決率については、どの時点で『解決』と判断するか難しく、いじめる側といじめられる側の立場逆転する場合もあり、慎重な対応が求められるそうです。
また、暴力行為については2009年度より7件増の351件で内訳は、「生徒間」が200件、「器物損壊」が93件、「対教師」が40件などでした。このことについて「学校全体が荒れているのではなく、特定の生徒が暴力行為を繰り返すケースが目立つ」と県教委はコメントしています。