県内の公立の高校や小中学校で男女別となっている制服の見直しや、校則の公開を求め、性的少数者を含む県内の高校生や中学生ら計18人が、県議会に請願を提出した。29日は県議会教育警務委員会で審査を行い、賛成多数で採択された。30日の本会議でも採択される見通し。
請願を提出した生徒らは県と県教委に対し、制服や校則について性的少数者に配慮した取り組みを進めるよう求め、インターネットで署名活動をしていた。政治の場でも考えてほしいと請願を出した。
請願には、「性別違和を持つ子どもたちは、男女別に指定された制服や髪型を規定する校則で苦痛を感じている」と書いた。制服や校則で精神的に苦しんだり、学校に行けなくなって学ぶ機会を奪われたりすることがないよう、ホームページでの校則の公開など、あらかじめ学校を選択できる取り組みを求めている。
同委では、酒井立志委員長を除く出席委員5人中、藤井大輔、井加田まり、宮本光明、横山栄の4氏が賛成。沢崎豊氏が賛成せず、「LGBTQ(性的少数者)の学ぶ機会の保障は必要だが、校則は、進学前のオープンキャンパスなどで生徒自身が確認するのが社会のルール」などと反対意見を述べた。
性的少数者に配慮した取り組みでは、岐阜県教委が19年11月から全県立高校の校則をホームページで公開している。