サドベリースクールとは、時間割や決まった授業がなく先生もいない、生徒が1日の過ごし方を自分で決める学校です。1968年にアメリカで発祥したこの学校は、子供の主体性を尊重し、自主的な活動で思考し、判断する力を身につけさせることを理念としています。このような通常の学校以外の学びの場のことを「オルタナティブスクール(代替学校)」と呼び、従来の教育の形に疑問も感じた親の世代から大きな期待が寄せられています。
しかし日本では、このような場は公的に認められた教育機関ではなく学校制度の外に位置するため、公的支援を受けられません。その為、入会金や月の会費等のコストがかなり高く、通わせようにも金銭的な負担が大きいという現実があります。文部科学省の実態調査によると、日本でオルタナティブスクールに通っている子供は約4200人おり、その施設で働いているスタッフのおよそ3割が無給で働いているそうです。
オルタナティブスクールの関係者はこの現状を何とかするために、多様な学びの法制化に向けて動き出しています。この働きかけにより、一昨年与党を含む超党派の議員連盟が発足し、多様な学びについて法制化について話し合いがされています。