4月、和歌山県紀の川市西井阪に、発達障害を抱える幼児向けの事業所として「こどもの家」が開設されました。障害者の居場所づくりを支援するNPO法人ロッツが開いたもので、保育所や幼稚園に通いながら、またはその代わりに利用することが可能です。親子一緒に参加できるプログラムもあり、サポート体制を整えています。「発達がゆるやかな子たちが、地域の小学校や幼稚園、保育所に自立して通えるよう手助けをしていきたい」と木下陽子理事長は話しました。
3〜5歳児対象の給食付き通所と、0〜5歳児の子と親が参加できる半日の親子教室があり、いずれも、子どもの成長に合わせて友だちと仲良くするためのトレーニング、音楽や運動といったプログラムで社会性を育みます。教室には視覚的にわかりやすい工夫がなされていて、靴のはき方をイラストで紙に示したり、服のたたみ方を折り紙で表現したりしています。
こどもの家は、発達障害の性質を知らない子育てに悩む母親や、成長してうつ病やひきこもりといった2次障害を引き起こす子を見てきた木下理事長が設立しました。幼いころから接することで母親のストレスを減らし、子どもの成長を促すことにつながる場になるかもしれないという思いが込められています。